ドラッグストアの闇5選【元ドラッグストア店長が語る】

どーも!らいむぎです!

皆さんドラッグストア行ってますか?最近はコンビニ並に乱立しているので、きっと皆さんの近所にも1つや2つドラッグストアがあると思います。特にコロナウイルスの流行でマスクが手放せなくなった今、マスクを買いに行きつつ、日用品、食料品まで買ったりして、ドラッグストアには大変お世話になっています。

今回は、そんなドラッグストアに正社員として5年勤め、2年間店長を経験した僕が、ドラッグストアの闇について語っていきたいと思います。

この記事はこんな人に特に参考になります

・就活している人

・ドラッグストアに勤務して1年未満の人

・接客業について知りたい人

では、早速見ていきましょう!

目次

①給料が低い

ドラッグストア勤務は給料が低いです。

でもまてよ、大卒初任給は他の企業と大差なくない?と思われたかもしれません。

確かに大卒として入社した段階では、ドラッグストアにもよりますが、他の企業と大差ありません。むしろ上場していて、それなりに大手であればボーナスもしっかり出ますし、1年目の時点では悪くないと思います。

しかし、昇進して給料を増やしていくことが非常に難しい。

どういうことかと言うと、伸びしろがほとんどないのです。

もちろん会社の規模によっても異なりますが、そこそこの規模であれば店舗販売員としてかなりの人数の社員が働いています。その中で店長になり、さらにその上のマネージャー(SV)や本部社員になったりするのは非常に難しい。(本部社員と現場の社員は立場は同等だとする会社は多いですが、実質本部から指示が来る以上、少なくとも僕のいた会社では本部社員の方が実質的に立場が上でした)

昇進しなければ当然給料は変わりません。40代、50代でも昇進できずに店舗販売員や店長をやり続けている人をいっぱい見てきました。

昇進しなければ給料が上がらないというのは、どこの会社でも一緒なのかもしれません。しかし、小売業全般に言えることだと思いますが、現場勤務の社員の人数がどうしても多くなる性質上、多くの社員を抱えることになり、昇進しにくい構造が作られています。

長年勤めているのに、初任給とほとんど変わらない・・・なんて寂しい。

②長時間勤務

ドラッグストは長時間勤務です。

もちろんすべての会社、すべての店で激務になるわけではありません。暇な店、忙しい店、人員が不足している店、人員が余っている店など条件によって勤務時間は変わってきます。また、店長になったら、人員が不足しているところは出勤する必要があります。

ドラッグストアの働き方をリアルに実感するために、いくつかの事例から見てみましょう。

・Aさん 店舗販売員 売上は低いが人員不足な店で勤務 営業時間9時〜22時

月曜:8時〜22時、店舗業務(休憩2時間、12時間勤務)

火曜:8時〜20時、店舗業務(休憩1時間、11時間勤務)

水曜:8時〜22時、店舗業務(休憩2時間、12時間勤務)

木曜:休み

金曜:10時〜22時、店舗業務(休憩1時間、11時間勤務)

土曜:休み

日曜:8時〜22時、店舗業務(休憩2時間、12時間勤務)     

週の残業時間:18時間

・Bさん 店長 売上が高く人員不足な店 営業時間9時〜22時

月曜:10時〜23時、店舗業務、店長業務(休憩1時間、12時間勤務)

火曜:休み

水曜:休み

木曜:8時〜23時、店舗業務、店長業務(休憩1時間、14時間勤務)

金曜:8時〜23時、店舗業務、店長業務(休憩2時間、13時間勤務)

土曜:8時〜23時、店舗業務、店長業務(休憩1時間、14時間勤務)

日曜:8時〜23時、店舗業務、店長業務(休憩1時間、14時間勤務)

週の残業時間:27時間

Cさん 店舗販売員 売上は高いが人員が余っている店 営業時間9時〜22時

月曜:8時〜17、店舗業務(休憩1時間、8時間勤務)

火曜:8時〜17時、他店へ応援(休憩1時間、8時間勤務)

水曜:休み

木曜:8時〜17時、他店へ応援(休憩1時間、8時間勤務)

金曜:月曜:13時〜22時、店舗業務(休憩1時間、8時間勤務)

土曜:休み

日曜:8時〜17時、他店へ応援(休憩1時間、8時間勤務)      

週の残業時間:0時間

どうでしたか?店の状況によって勤務時間がかなり変わってくることが想像できたでしょうか。

Bさんの事例はなかなかハードですが、これ以上の長時間勤務でも割と行われています。店長の場合、シフト作成業務がかなり重く、従業員の休みを調整したり、足りないところはパートさんにお願いしたりして、パズルのような作業を毎月行っています。

どうしても人員がいないところは、最終的に店長である自分が入るか、他店から応援をもらうしかありません。もちろんあまり他店を当てにしすぎてもいけなので、ほとんど自分の勤務時間を増やしてカバーすることがほとんどだと思います。

人員がいない店だと、店長は店舗作業に追われて、店長業務をほとんどこなせないことが多いです。その場合どうするかというと、休日出勤です・・・・

それこそ、月末になっても来月のシフトが決まらないなんてことになれば、休日に出勤して、事務所に箱詰めでシフト作成なんてことをしてる店長を何人も見てきました。

当然会社から休日出勤を容認されてるわけではなく、バレたら相応のペナルティがありますが、やらざるを得ないとはまさにこのことです。

また、Aさんのように店長でなくても人員不足の店で勤務している場合、勤務時間がどうしても増えてしまう傾向にあります。

結論、勤務時間は店によりますが、長時間勤務になることは珍しくないです。

③スキルが身につかない

ドラッグストアで勤務していると、市場価値が高まるようなスキルは基本的に身につきません。

例えば、エンジニアは働いて身につけた知識は他に流用でき、経験を積めば積むほど市場価値が高まります。

一方、ドラッグストアで働いて身につくスキルといえば、接客スキル、薬の知識(商品知識)、マネジメント能力(店長)などでしょうか。マネージャー(SV)になって、何店舗ものマネジメントをしたり、本部社員として企画の提案や商品開発などを行ったりすれば話は変わってきますが、ほとんどの社員は販売業務です。

接客スキルが身についたとしても、転職できるところは基本的に接客業になります。これもドラッグストアというよりも接客業全般に言える話ですが、他の業界で活かせるスキルが身につきにくいので、転職するにしても結局同じ業界を転々とするしかなくなってしまいます。

そして、接客ができたとしても、市場価値は高まりにくいです。接客を極めたプロとして講師になったりする方面でキャリアアップは望めるかと思いますが、基本的には接客経験あるんですねっていう程度にしか見られないと思います。

店長になって、マネジメントの経験はどこかで活きるかもしれません。僕は店長を経験した後教師になり、学級経営にマネジメントのスキルが役立つかもと思っていましたが、実感としてはあまり恩恵を感じなかったのが正直なところです。

以上より、ドラッグストアで働いても、有用なスキルは基本的に身につきません。

自分の行動次第で変わる部分であるので絶対とは言いませんが、上記の傾向が強いことは事実です。

④やりがいのなさ

ドラッグストアで働いているとやりがいがほとんどありません。

どこにやりがいを感じるかは個人的な部分が大きいと思いますので、僕の個人的な意見として参考程度に聞いてください。

まず僕がドラッグストアで働いていてやりがいを感じた部分を列挙します。

  • おすすめ商品を紹介して売れたとき
  • お客様から心からのお礼を言われたとき
  • 時間通りに業務が終わったとき
  • 陳列完了時間が早くなってきたとき(業務の効率化)
  • 完璧なシフトができたとき

くらいでしょうか。傍から見たらしょうもないものも含まれていると思います。

中でも、お客様からお礼を言われたときは嬉しかったのを覚えています。自分の仕事はお客様の役に立っているんだと認識できて、やりがいを一番感じた瞬間でした。

しかし、そんなお礼をいってくれるお客様なんて滅多にいません。それよりも、怒鳴ったり、嫌味をいったり、急かしたり、理不尽なクレームを言ってくるお客様のほうが10倍多いです。

そんなほとんどやりがいを感じない環境が嫌で、むしろやりがいありまくりな教員に転職した背景もあります。

やりがいに関しては人それぞれだと思いますが、僕にはドラッグストアがとてもやりがいがある仕事なんて口が裂けても言えません。

⑤悪質な客

定員を威圧したり、暴言を言ったり、理不尽な要求をするクレーマーなど悪質な客は必ず一定数います。自分のミスでお客様を怒らせてしまうのは仕方がないと思いますが、どう考えても自分は悪くなく、相手のわがままや、憂さ晴らしで従業員が攻撃されてしまうケースが跡を絶ちません。

実際に僕が体験した悪質な客の事例を紹介しようと思います。

【触らないで!】
レジをしていて、女性のお客様へ小銭のお釣りを返す際に、お釣りを握った指がお客様の手のひらに一瞬当たりました。すると「触らないで!!!!」と突然怒り出し、大きな声で「なんで触るの!!!!????」と怒鳴り散らしながら退店。

わざと触ったわけではありませんし、ましてや一瞬さっと触れてしまっただけだったのですが、理不尽なまでに激怒されました。その場で謝罪はしましたが、怒りは収まらず、怒りながら帰っていきました。コロナが流行る何年も前の出来事です・・・。そこまで嫌なら手袋でもつけたらいいのに・・・。

【なんで置いてないんだよ】
品出しをしていると、お客様から「〇〇ある?」と商品名を聞かれたので、「〇〇は取り扱っておりません。申し訳ございません」と答えると、「〇〇ストアには置いてあるぞ?なんで〇〇ストアにあってここに置いてないんだよ!次来たとき置いとけよ」と怒りながら退店。

商品の有無に関しては、ここまで言われることは珍しいですが、商品がなくて嫌味を言われることは珍しくありません。わざわざ買いに来ていただいたのに、店の都合で欠品していたら本当に申し訳ないと思いますが、ドラッグストアに置いてあるかそれっていうようなマニアックなものまで置いてあるのが当然だと勘違いしてる方は一部いらっしゃいます。

【速くして】
大量の商品を持ってきたお客様を会計している時、いっぱいに入った買い物かご2つ分なのでそれなりの時間商品スキャンしていると、「急いでるんだけど?速くしてくれない?」と怒り出す。

この方は、自分が大量の商品を購入しているにも関わらず急いでいるから速くしろと理不尽な要求をしてきたのでよく覚えています。また、入社して数年が経っていたので、商品をスキャンするくらいかなり速くこなせました。中国人の爆買も捌いていた頃なので、むしろ高速でスキャンしていたと思います。なので、え?このスピードでもっと急ぐの??と心のなかで怒りが湧き出ました。

【返品したいんだけど】
レシートなし、購入履歴なしで箱が空いた商品を持って「返品したいんだけど?」と声をかけられました。返品するにはいろいろルールがあり、その一つに購入履歴が確認できないものは返品できないというものがありました(当然ですが)。丁寧にお断りすると、「ここで間違いなく買ったんだよ!ふざけるな!店長をだせ!」と怒りたし、「店長は私です」と返答すると、「お前じゃ話にならん。社長をだせ」と怒り出しました。何を言われても断り続けると帰っていきました。

レシートがなくても、1年分くらいは購入履歴が確認できるのですが、このお客様が持ってきた物は1年全く売れてない商品でした。仮にそれより前に買っていたとしても、返品には数周間以内でないとできない上に、商品の不具合というわけでもなかったので毅然とした態度でお断りしました。おそらく、長年家に眠っていた商品を見つけて、ほとんど使用していなかったので返品してお金に変えようとでも思ったのでしょう。

大小あれど、こういったお客様の話をしたらきりがありません。こうした中で心を少しずつすり減らして退職してしまう方は少なくないです。特に女性の方は男性に強い言葉で暴言を吐かれると、萎縮してしまい、トラウマのようになって働けなくなる方もいらっしゃると思います。

ドラッグストアだけでなく、接客業全体で抱える問題だと思います。業界として、サービスの質を向上させることは大切ですが、そんなサービスの良さに付け込んで従業員で憂さ晴らしをしたり、我儘な要求を通そうとする悪質な客が生まれてしまっているということも認識しないといけないのかもしれません。

最後に

以上、ドラッグストアの闇を見てきていかがだったでしょうか。

薬剤師との関係や、売上ノルマ、従業員との人間関係など、他にも様々な問題がありますが、ここでは大きなところを厳選して書かせていただきました。

こうしてみると、ドラッグストアというよりも、接客業の闇と言っていいのかもしれません。

結局売るものに違いこそあれど接客業の本質は同じなのでしょう。

しかし、この記事はあくまで僕の個人的経験に基づく1意見だということに注意してください。ドラッグストアやドラッグストア業界を批判したいわけでなく、ましてやドラッグストアに入社するのを止めているわけではありません。

散々ドラッグストアの暗い部分を語ってきましたが、明るい部分も当然あります。また近日、ドラッグストアの良い部分も記事にしてみようと思っています。

最後まで読んでくださりありがとうございました!

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この記事を書いた人

会社員で働きながら通信大学に通い小学校教員免許取得。
中型バイクの免許を取得したり、登録販売者の免許を取得したりと興味があるものには貪欲に行動してます。
今は話題になっていることや、興味があることに対して思ったことを自由に連ねる雑記ブログを運営し、収益化を目指しています。

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